Jリーグ移籍市場をD3.jsでビジュアル化 2013-2014シーズン

チャートに反映 デフォルトに戻す
データ更新日:

Jリーグの2013年-2014年の移籍市場をd3.jsでビジュアル化しました。左列が2013年で、右列が2014年になっていて、チーム間の移籍がどのように起こっているかを見ることができます。Sankey Diagram(サンキー・ダイアグラム)という手法を使いました。得失点をベースにビジュアル化していて、勝ち点の動き=実際の順位を予測しているわけではありません。

Sankey Diagramとは(Wikipediaから引用)

サンキー・ダイアグラム(英Sankey diagram)は工程間の流量を表現する図表である。矢印の太さで流れの量を表している。特にエネルギーや物資、経費等の変位を表す為に使われる。 Sankeyの名前の由来は1898年に初めてこの形式の表を用いた出版物「蒸気機関におけるエネルギー効率」を著したアイルランド人M.H.サンキー(en)に因む。

プレミアリーグ 2013夏の移籍市場by Guardian
もともと、このビジュアル化をしようと思ったきっかけは、英ガーディアンによるプレミアリーグの移籍市場のビジュアル化を見たからです。これはJリーグでもやりたいと。ただし、このビジュアル化は、残念ながらけっこう見にくいので、インスパイアだけを受けて表現は変えたいと思っていました。

データの取得元

移籍市場の動きについては、いろんなサイトでまとめられていますが、公式?なニュースサイトであるJ'S GOALの移籍情報を元にしています。

移籍の形として、いったん本籍のチームに戻り、また別のチームに移籍するというパターンがあります。こういった場合には、期限付き移籍など、どんな形であっても2013年にプレーしていたチームを元のチームとして考えて、データを作っています。例えば、2013年に清水エスパルスにいたラドンチッチは、「清水→水原三星→大宮」というのが公式な移籍の流れですが、「清水→大宮」というように実際にプレーしていたチームをベースに扱っています。

選手のデータについては、サッカーダイジェストの「2013 Jリーグ総集編」を元に入力しました。

また、ゴールキーパーの実力を計算するための防御率データとしてJリーグ公式データのGK防御率一覧を使いました。

2013年からの動きになるため、2014年の昇格組は対象外としました。

計算方法

得失点をベースにしたビジュアル化であり、計算方法も得点する力と失点を押さえる力をベースに考えています。

チャートの左側が各チームの2013年のデータで、チーム名横の数値は得失点の最終結果に70を足したものとなっています。この70という数字は、もっとも得失点が小さかった大分トリニータ(-36)の得点が34だったので、得点者およびアシスト者が全員移籍してしまったとしてもマイナスの値にならないようにするためです。この70を足した数字というのが各チームの出発点となっています。

 広島:22 + 70 = 92
 川崎:14 + 70 = 84

このベースの数値に対して、どのように貢献したかで、移籍者の価値を計算しています。

正直、複雑な計算方法が思いつかなかったので、移籍者の価値の評価基準となるのは以下の3つに限っています。

  • ゴール数
  • アシスト数
  • GKの防御率とセーブ率に基づく計算

フィールドプレーヤーは、デフォルトではゴール数に対して80%をかけたものと、アシスト数に20%をかけたものを足したものを得点に対する貢献として計算しています。この比率は、上部の1つめの入力ボックスで変更できます。

例えば、2013年に横浜にいたマルキーニョス選手は、16ゴール、2アシストだったので

 16*0.8 + 2*0.2 = 13.2

という計算になります。

移籍市場では全然活躍してない選手が移籍する場合(ようするに戦力外)も多いのですが、得点に関する貢献がない選手、出場がない選手のデータは除外しています。

一方で、失点に対する計算は、ボランチ、DF、その他チーム戦術などを考慮に入れるべきでしょうが、今回はゴールキーパーのみを計算対象にしています。今回、主力級のゴールキーパーの移籍が多かったということもあります。

まず、出場試合数が10試合以上だったGKの平均防御率を計算すると、1.417でした。これより、下回っていれば、GKの貢献度があるという仮定をしました。また、セーブ率のデータがあったので、それをかけ合わせて、ゴールキーパーの失点を減らした貢献度合いとしました。

 (((失点数 /出場試合数) - 平均防御率)*出場試合数)*セーブ率

今回の移籍市場の中で最も話題性のある広島の西川選手の場合は、

 (((27 / 33) - 1.417)*33)*76.9% = 15.19

となります。ちなみに、このページ上部のGK貢献度という割合を減らせば、この貢献度を下げたシミュレーションができます。

J1以外からの加入選手については、見積もりが難しい部分になります。J2からの加入選手については、デフォルトではJ2での実績の3分の1を期待値にするようにしています。これも上部の入力ボックスで変更することができます。

また、海外からの加入選手もかなり人によってばらつきがありそうです。ひとまずは、得失点に対する貢献度を、2としていますが、これも変更可能です。

高卒、大卒の選手はカウントに、期待値のカウントはしませんでした。初年度から活躍するパターンはかなり少ないという見方にしています。

使い方

計算に使ったパラメーターのうち、以下は変更可能です。

  • 得点者:アシスト者の貢献比率(デフォルトは得点者が80%)
  • GKの貢献比率(上記の計算方法をそのまま取り込むか減らすか、デフォルトは100%)
  • J2での実績をどれだけ反映するか(デフォルトは33%)
  • 海外からの加入選手の期待値(デフォルトは2)

変更したら「チャートに反映」ボタンを押してください。

反映した結果は、URLにも反映されます。そのURLをTwitterやFacebookでシェアすれば、あなたが変更した結果のまま友人・知人とシェアが可能です。

チームカラーになっている矩形をクリックすると、チームごとの移籍詳細が表示されます。移籍(流出)選手については、得点もしくは失点への貢献があった場合、表示されます。

その他、利用したもの

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